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【平将門の乱】平将門由来の史跡について【茨城県坂東市岩井(石井:いわい)】

平将門の戦役 承平5~7年(945~947年)の情勢スクリーンショット (10246) 平良兼を初め一族の大半と対立し、平良兼勢の常羽御厩襲撃により将門は敗走します。下総国豊田郡の領地を焼討ちされた将門は、朝廷に対して自らの正当性を訴える行動を起こし、朝廷に対して馬寮(朝廷管理の牧場・馬場)に属する常羽御厩を平良兼・平貞盛・源護らが襲撃した事を訴え、これを受けた朝廷は平良兼らへの追討の官符を発しました。討伐の大義を得た将門はこれを機に良兼らの兵を筑波山に駆逐し、良兼は病死、将門の威勢と名声は関東一円に鳴り響きます。

 天慶2年(939年)2月、武蔵国に新たに赴任した武蔵権守、興世王と武蔵介、源経基(清和源氏の祖)が、足立郡の郡司武蔵武芝との紛争に陥り、将門の調停により和解しました。この際、経緯は不明ですが武芝の兵が経基の陣営を包囲し、経基は京へ逃亡、帰京した経基は将門、興世王、武芝の謀反を朝廷に訴えます。将門の主君である太政大臣藤原忠平からの下問に驚いた将門は常陸・下総・下野・武蔵・上野5カ国の国府の「謀反は事実無根」との証明書を添えて上書を送付します。朝廷は将門への疑義を解き、逆に経基は誣告の罪で罰せられました。この頃の朝廷では、関東で声望の高い将門を叙位任官させて役立てようと議していたと考えられています。

平将門の乱スクリーンショット (10282) 天慶2年(939年)に武蔵権守となった興世王は、新たに赴任してきた武蔵守の百済王貞連と不和になり、興世王は任地を離れて将門を頼るようになります。また、常陸国での罪により追捕令が出ていた藤原玄明を庇護し、常陸国府からの引渡し要求を将門は拒否しています。天慶2年11月21日(940年1月3日)には、手勢を率いて常陸府中(石岡)へ赴き藤原玄明の追捕撤回を要求、常陸国府はこれを拒否して宣戦布告しました。国府軍3000人に対して将門の手勢は1000人でしたが、これをたちまち打ち破り、常陸介の藤原維幾は降伏、国衙は陥落し、将門は印綬を没収しました。将門の側近となっていた興世王の進言を受け、同年12月に下野に出兵、下野守の藤原弘雅・大中臣完行らは降伏し将門は彼らを国外に放逐します。続いて同月15日には上野に出兵、迎撃に出た上野介(同国は親王任国のため、介が最高責任者)の藤原尚範を捕縛し、これもまた国外に放逐します。指揮官を失った上野国府は19日には陥落し、事実上関東一円を手中に収めることになります。スクリーンショット (10287) 将門は「新皇」を自称、石井(岩井:茨城県坂東市)に政庁を置き、関東諸国の国司を新たに任命します。
将門による諸国の除目
 下野守:平将頼(将門弟)
 上野守:多治経明(陣頭・常羽御厩別当)
 常陸介:藤原玄茂(常陸掾)
 上総介:興世王(武蔵権守)
 安房守:文屋好立(上兵)
 相模守:平将文(将門弟)
 伊豆守:平将武(将門弟)
 下総守:平将為(将門弟)

島広山・石井(いわい)の営所 茨城県坂東市岩井スクリーンショット (10301) 承平5年(935年)に将門が営所を築き、軍事拠点としました。新皇を自称した際にはここに政庁を置いています。

延命寺山門 同地スクリーンショット (10296) 将門の守り本尊である「薬師如来」を祀ります。

石井(いわい)の井戸 同地スクリーンショット (10298) 将門が水を求めていた際に、老翁が水に導いたという伝説の井戸。猿島郡石井郷のルーツです。

一言神社(坂東市岩井) 同地スクリーンショット (10292) 将門の守護神で水を司る一主明神を祀ります。 

國王神社 同地スクリーンショット (10295) 平将門を祭神とする神社で将門三女の如蔵尼が三十三回忌に刻んだ将門木像が御神体になっています。

平将門末裔による奉納石塔 國王神社内スクリーンショット (10300) 千葉氏は将門の娘の如春尼、相馬氏は息子の将国の子孫であると家系図などで伝わります。平将国 は将門の次男と伝わる人物で、平将門の乱の後に信太郡に逃れて信太氏を名乗ったとされます。また、将国の子孫の信田師国が相馬師常を養子に迎え、相馬家となったと「相馬当家系図」では伝わります。他の石塔も併せて見るに将門や末裔が本拠・支配した上総・下総・武蔵(江戸)周辺での信仰が篤いようですね。この石塔奉納者は信田氏末裔のようです。

富士見の馬場 同地スクリーンショット (10303) 将門が軍馬の調練を行い、軍馬・伝馬の市を開いたと云われる場所です。東国は往古から馬の特産地とされ、常総台地には多くの牧が拓かれました。将門の戦における強さの源もこの辺りにあるのかも知れませんね。

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